このページでは「全校朝会」での講話などを紹介します。
令和6年度修了式講話

「困ったときに「分かりません」「手伝ってください」と言えることが増えました。苦手なことにも挑戦し、最後まで諦めない姿が多く見られた3学期でした。」
「友達に対する優しい気持ちがあり、誰に対しても分け隔てなく仲良くすることができます。」
「授業でのつぶやきや発言で、クラスが温かい雰囲気になり、きずなが深まりました。」
「悲しい思いをしている友達にもそっと寄り添い、優しい言葉をかけるなど思いやりのある行動が増えました。」
「誰かを笑顔にしたり、誰かの力になろうと動き出したりするなど、いつも人を思う言動に感心しました。」
「何より「人」が大好きで、相手の気持ちを思いやれる優しい人です。」
すべて皆さんの通知表の所見の中に書かれていた言葉です。「仲良く、元気で、頑張る子」を立派に成し遂げた皆さん、校長先生は本当に誇らしい気持ちです。
そして、もう一つ忘れてはいけないのが、こうして今日の日を迎えることができた陰で、みなさんのことをいつも応援し、支えてくださった家族、地域の皆さん、先生や学校で働いている皆さんがいた、ということです。1年間の終わり、節目の今こそ、「ありがとう」の気持ちを伝えてください。親しい人に改まって「ありがとう」というのは照れくさいかもしれませんが、今日、家に帰ったら、通知表を渡すときに「1年間ありがとう」と言ってみてください。地域の人に出会ったら、「いつもありがとうございます」と伝えてみてください。家族や地域の方は、その一言ですべての疲れが吹き飛ぶくらいうれしくなります。みんなのことがもっともっと好きになります。
明日から春休みが始まります。桜のつぼみも、道端の草花も、土の中で眠っていた生き物たちも、春はみんなぐんぐん大きく成長する季節です。新しい学年で、ぐんぐん成長できるように、新しい自分になるために、春休みに「自分だけの作戦」を練っておきましょう。4月7日に、皆さんとまた会えることをとっても楽しみにしています。
第四十回卒業式 式辞

六年生の皆さん、ご卒業、おめでとうございます。先ほど、一人一人に卒業証書を渡しました。「小学校の全課程を修了」、改めて六年間本当によく頑張りました。自信に満ちたその表情から、皆さんが過ごした六年間、そして六年生としてのこの一年間が、とても充実していたことを感じました。
この六年間を振り返ると、皆さんが入学した六年前はまだ「平成」の世の中でした。ここ東京でオリンピック・パラリンピックが開催されたのは皆さんが三年生の時。昨年の夏は眠い目をこすりながら、フランス、パリのオリンピック・パラリンピックに熱い声援を送りました。人工知能「生成AI」の技術は、私たちの未来に新しい可能性を広げてくれることでしょう。
そうした華やかな面があった一方、新型コロナウイルス感染症の世界的流行、ロシアによるウクライナ侵攻、パレスチナにおける紛争、そして昨年一月の能登半島地震など、当たり前の日常を突然奪い去るような衝撃的な出来事も次々と起きました。つい先日発生した岩手県をはじめとした各地の大規模な山火事では、いまだ苦しい避難生活を余儀なくされている方々も大勢います。そうした目を覆いたくなるような現実の陰で、一つの象徴的な出来事がありました。昨年十月、ノルウェーのオスロで、日本原水爆被害者団体協議会が、「核兵器のない世界を実現するための努力と核兵器が二度と使用されてはならないことを証言によって示してきた」という理由によりノーベル平和賞を受賞したのです。戦争や原爆を体験した方が年々減っていく今日、人類が決して忘れてはいけない、この悲惨な記憶の継承は若い世代の意識にかかっています。平和大使として今回の授賞式にも参列した四人の高校生は「被爆者の思いを百パーセント届けることは難しいかもしれない。でも、証言を聞ける『最後の世代』として、継続して伝えよう、訴えようと改めて感じた」と話し、「微力だけと無力じゃない」というスローガンを世界中の人々に向けて発信しました。今日、小学校を卒業する皆さんにも、戦後八十。長い時間と気の遠くなるような努力の末に実現した国際平和や多様性の尊重、といった価値観を、どうかこれからも大切にしてください。現実をしっかり見つめ、今こそ「正義とは何か」を考え続けてほしいと思います。
こうした激動の世界情勢の中でも、皆さんはいつも前向きな気持ちを忘れず、自分のもてる力を一歩ずつ着実に高めてきました。ここ南大沢小学校でなければできない貴重な体験を、一生の財産として心と身体の中に積み重ねてきました。私がこの学校に来たのは一昨年の四月ですから、皆さんと一緒に過ごしたのは二年間でしたが、その間にも何事にも一生懸命取り組み、とりわけ低学年の児童に気を配り、優しく接する「南大沢小学校の伝統」を日々体現する素晴らしい姿を何度も目にしました。縦割り班、委員会、クラブ、そして休み時間…皆さんの行動の出発点はいつも下級生を楽しませる、という点にありました。つい先日、「六年生を送る会」が行われました。各学年の児童はこれまでお世話になった六年生へのお礼の気持ちを歌やクイズなどで楽しく表現し、それに応える形で六年生はこの一年間の下級生との関わりを劇にして表現しました。新入生の手を引いて教室に向かい、甲斐甲斐しくお世話をした四月に始まり、運動会の表現種目「ソーラン節」では四五年生に手取り足取り踊り方を伝授しました。そして秋の全校遠足では、帰る時間になっても「もっと遊びたい」と駄々をこね、挙句に帰り道では疲れて座り込む低学年の児童に手を焼きながらも、荷物を持ってあげ、やさしく励ます…。にぎやかな笑いに包まれた会場で、どこまでも心優しい六年生のこれまでの振る舞いの数々を思い出し、胸が熱くなりました。皆さんが当たり前のように日々取り組んできたことは、南大沢小学校の伝統として後輩たちにずっと受け継がれていくことでしょう。学校のリーダーとして素晴らしい学校を創ってくれてありがとう。
いよいよ四月からは中学生です。新しい出会いや中学校生活への期待にワクワクする一方で、不安を感じている人もいるかもしれません。でも、大丈夫。皆さんは一人ではありません、皆さんの周りにいる友達や家族、先生方や地域の方が必ず見守ってくれています。南大沢小学校で培った「やさしさ」を大切に、自信をもって一歩を踏み出してください。たくさん回り道をして、自分だけの人生を歩んでください。
保護者の皆様、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。卒業証書を手にする姿に、感慨もひとしおの事と思います。私たち教職員一同は、お子様の健やかな成長を願って精一杯教育活動を行ってまいりました。行き届かぬところも多々あったかと思いますが、皆様のご協力、お力添えをいただきましたこと、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。これからは中学校という新しいステージに移ります。義務教育九年間の総仕上げです。この先試練もあると思いますが、お子様の心の支えとなり、一緒に乗り越えていただきたい、と願っています。
さあ皆さん、いよいよ旅立ちの時です。皆さんが中学校で元気に、そして笑顔で活躍することを心から願って、私の式辞とさせていただきます。
令和七年三月二十四日
八王子市立南大沢小学校 校長 安田 尚民
3月10日 全校朝会

さて、世の中に、世界に目を向けてみましょう。今、この瞬間平和だと思いますか?地球上すべての人が幸せを感じながら生きていますか?残念ながら、世界のあちこちで戦争が起き、毎日たくさんの人が傷つき亡くなっています。私たちのすぐ身の回りでは、一見平和で何の心配もいらない毎日が続いているように感じるかもしれませんが、この「平和」はとても壊れやすく、脆いものだ、ということを考えてください。今日は「東京と平和の日。東京に住む皆さんが、改めて平和の尊さ、しおれを守り抜く強い気持ちを確認するための日です。平和について考えていきましょう。
3月避難訓練講話「放送機器の使えないときの避難」

これまでの訓練では「放送をよく聞いて、安全を確保して「おかしもち」の約束を守って避難しよう。」と学んできましたが、実際の火災が発生した時には、放送機器が使えないことも十分考えられる、ということです。今日の訓練では、先生たちが自分の声やハンドマイクを使って、皆さんに火災の発生や避難誘導を呼びかけましたが、もし、その声やハンドマイクの誘導すらなかったとしても、皆さんのすることはいつでも同じ。「今起きていることを正しく理解し、いのちを守るために最も大切な行動をとる」、ということですね。皆さんの目、耳、鼻…五感をフル活用させて、事故発生の状況を知り、「おかしもち」の約束を守って自分の命を守ってください。何かが燃えていたら、独特のにおいがしてくるかもしれません。大きな音が聞こえてくるかもしれません。そうした「手掛かり」に気づき、そして危険なところに「近づかず」に避難することが大切です。
さて、今日の訓練で本年度の避難訓練はすべて終了です。地震、火事、不審者対応…様々な状況下で、皆さんはしっかりと行動することができるようになってきました。世の中は発展し、便利になりましたが、地震、台風、大雨、猛暑…自然災害はむしろ増えているような気がします。岩手県、山梨県、長野県などでは、まさに大規模な山火事が起きています。家が焼けて避難所に身を寄せている人もたくさんいるそうです。この先必ず大きな災害に自分が出遭う、ということを意識して、自分の命を自分で守れるような人になってください。
6年生を送る会あいさつ

2月17日 全校朝会「チョコレートとフェアトレード」

さて、今朝はこれ(カカオの実)についてのお話です。これは、カカオという植物の実です。この実の中の「カカオ豆」というものを使ってチョコレートを作るんです。2月14日はバレンタインデー、おうちでチョコレートを食べた人もいるかもしれません。校長先生もチョコレートは大好き。でも、このカカオの実をめぐって様々な問題が起きているのです。
カカオの実はその多くがアフリカにあるガーナやコートジボアールという国で作られています。みんなが食べているチョコレートの原料はこんなに遠くの国から来ていたんです。ところが、最近、このカカオの価格がとても高くなっています。モノの値段が高くなるのは欲しい人がたくさんいて、商品があまりないとき。つまり世界中でこのカカオの実が足りなくなっているのです。理由は二つあります。一つ目は天候不順でうまく育たなかったから。そしてもう一つはカカオを作っていた畑がどんどん少なくなっているからなんです。
カカオの実はガーナの国の中でも南の方で作られているのですが、1980年と2020年の衛星画像を比べてみると、緑が減っていることがすぐにわかりますね。初めのうちは、このカカオの実が高く売れるので、みんな森の木を切ってカカオの畑に変えたんですが、ここ最近はカカオよりももっとお金になる「金」を違法に採掘する人が増え、カカオの畑がどんどん掘り返されているのです。金を取り出すには有害な薬品も使うので、その土地には植物があまり育たないのだそうです。そして、カカオの畑や金の採掘には、みんなと同じような歳の年齢の子供たちも家の暮らしを助けるために働いているそうです。学校や遊びをする暇もないほどの生活を送っているのです。
こうした問題を解決するために、みんなはどんなことができるのでしょうか。日本は平和だから関係ないよ、と言っていても大丈夫でしょうか?ガーナの子供たちがかわいそう、じゃあチョコレートを買うのをやめよう、としたら、ガーナの人たち幸せになりますか?そうではなくて、チョコレートを買って、そのお金がきちんとガーナでカカオを栽培している人たちの手元に届くような仕組みを作らないといけないんですね。
「フェアトレード」という言葉、聞いたことがありますか?「公正な取引」によって届けれられた商品の証明です。パッケージをよく見ると、説明が書いてあることもあります。ぜひお店でも探してみてください。こうした商品を買うことで、ガーナの農家の皆さんにお金がきちんとわたり、子供たちも学校に行くことができるかもしれないのです。
最後に、南大沢小学校の皆さんに考え行動してほしいこと、それは次の三つです。
一つ目、「世界中で起きていることに関心をもつこと」
二つ目、「フェアトレード」の仕組みについて知ること。
三つ目は「身近な行動から始める」
ということです。今週はユニセフ募金もあります。皆さんの一人一人の行動を大きな力に変えていきましょう。
1月の避難訓練講和

1 「遊びをやめ、放送をしっかり聞く。」
2 「周囲の安全を確認する。」
3 「自分の体、特に頭を守る行動をとる。」
4 「『おかしもち』」の約束を守って避難する。」
これだけ手が挙がる、ということはこれまでの訓練が生かされているということですね。実は今朝も台湾という国でマグニチュード6.4という大きな地震が起きました。昨年の能登半島の地震、今から9年前の熊本地震、そして13年前の東日本大震災、更に丁度30年前の1月17日、兵庫県を中心に起きたマグニチュード7.3という巨大な地震、「阪神・淡路大震災」…調べてみると、この30年間の間に日本国内だけでもマグニチュード6以上の巨大地震が12回も起きています。皆さんのこれからの人生の中で、必ず大きな地震に遭遇する、ということですね。
能登半島では建物が倒れたり、大きな火災が起きたりしました。東日本大震災では、大きな津波により、大きな被害、そして原子力発電所の爆発事故が起きました。また、阪神淡路大震災の時は、高速道路が崩れ、家の中では多くの人がタンスに挟まれて亡くなったそうです。地震が起きたときにいた場所によっても、命を守るための行動は変わる、ということですね。学校、家での行動を見直してみましょう。
最後に、30年前の阪神淡路大震災を経験した人々に聞いたアンケートを紹介します。「震災の教訓(学んだこと)として特に大切だと思うもの」。
1位は「水や食料などをためておく」でした。
2位は「地震に強い建物を作る」でした。
3位は、わかりますか?「住民同士の助け合い」だったのです。
学校には、水や食料、蓄えてあります。地震に強い建物になっています。だから、皆さんに心がけてほしいのは三つ目です。「自分の命を守る、そしてお互いに助け合う」こと、このことを頭に入れておきましょう。
3学期始業式 校長講話

さて、今日から始まる3学期は全部で52日間しかありません。1学期や2学期と比べてうんと短い。そして3学期はこの1年間の勉強のまとめをするのと同時に、来年度の準備をする時期でもあります。1年生は4月にやってくる新しい1年生のお手本になれるように。そして、6年生は小学校生活のまとめをすると同時に、中学生になるための準備をしっかり進める3か月間です。すべての学年の皆さんが、4月にはそれぞれひとつずつ進級する、このように新しいことにつながる区切りのことを昔から「節目」と言います。「節目」とは、もともと木や竹の幹の節があるところ、という意味です。お正月に飾る門松の竹を思い浮かべてください。あの竹の継ぎ目の部分を「節」と言います。見慣れたあの竹ですが、1日でどのくらい成長するか分かりますか?
(1)10cm
(2)30cm
(3)100cm
答えは100cm、1mも伸びるのです。どうしてでしょうか。それは、そして50以上もあるという節一つ一つに「成長点」と呼ばれる成長のきっかけがあるからなんです。すべての節が2cmずつ成長すると、1本の竹全体では100cmも伸びる、ということになります。そして、竹はいくつもの「節」があるおかげで、他の木と違い、中が空洞でも強い風にも耐え、しっかりと大地に立っていることができるのです。
人間もしっかりとした節目をもつことが大切です。竹の節はタケノコのときからその数が決まっているそうですが、人の節目は生まれながらに決まってはいません。その代わり、一つ一つのことに、真剣に取り組んだ努力の結果、自分で作ることができます。一つのことに「真剣に」「本気で」、これをよく覚えておいてください。一人ではできないことでも先生や友達と一緒だったらきっとうまくいきます。暗い顔をしているよりも明るい笑顔でいると不思議とうまくいきます。新しいことにチャレンジすれば失敗することもあるでしょう。みなさんも、校長先生も、たくさん失敗をしてきたからこそ、今の姿があるのです。3学期、失敗を恐れず、やるべき一つ一つのことを真剣に取り組んで、しっかりとした節目を作ってください。そして、竹のように丈夫で、軽やかで、そして「しなやか」な人になってください。
今朝は、「節目を意識して、3学期一つ一つのことに真剣に取り組もう」というお話をしました。
(写真は、芽を出した小麦です。寒いので雑草の干し草をお布団代わりにかけています。)
2学期終業式校長講話

さて、2学期をちょっと振り返ってみましょう。1年生は小山内裏公園や大平公園に出かけて、生き物やドングリをたくさん見つけてきました。今、飾ってある素敵なリースの材料にもなっています。2年生は、町探検に出かけて、ジェラード屋さん、お巡りさん、郵便局、図書館などで働く人々と交流しました。挨拶や質問をたくさん誉めてもらいましたね。3年生は、保護者の皆様や地域の皆様に教えたいただきながら、1学期に育てたカイコの繭を使って美しいタペストリーを作りました。4年生は、ヤマザキ動物看護大学の先生や学生さん方に教えていただき、目が不自由な方を助ける補助犬と触れ合ったり、人々の生活を豊かに楽しくしてくれるペットの動物とのかかわり方について勉強したりしました。5年生は、JQAを2回訪問しました。体育館の道路を挟んで向かい側の会社です。JQAって知っていますか?「日本品質保証機構」という会社の略称です。身の回りの電化製品などが正しい規格で安全に作られているのかを詳しく調べる会社です。
各学年が2学期に経験してきたこと、実は共通点があります。それは、「地域」ということです。教科書だけではなくて、皆さんが住んでいる南大沢の街の「人やモノやできごと」にたくさんのことを教えてもらった、ということです。これらはすべて南大沢小学校の子どもでなければ経験できないことでした。あれ?何か足りない?そう6年生。6年生は、学校ができて40年という記念の年、お世話になっている地域の方々をお招きした開校40周年記念式典で、式典のオープニングに南大沢小学校の代表として素晴らしい和太鼓の演奏を披露しました。この演奏は、これまで学校を支えてくださった地域の皆様への「感謝」と、未来に向かってはばたく子供たちの「希望」を表現したものでした。大きな、大きな拍手をいただくことができました。学校は地域の皆さんから素敵な通知表をいただいたのです。
皆さんも今日、担任の先生から通知表をいただきます。校長先生はすべて読ませていただきました。みんなの活躍に胸が熱くなりました。皆さんも、2学期の自分を振り返り、よく頑張ったなあ!と大いに自分をほめてあげてください。そして、自信をもって3学期、さらにいい学校を創ってください。
いよいよ明日から、冬休みです。冬休みは、新年を迎える特別なお休みでもあります。1年間の感謝を込めて、お世話になった方々に、「今年もありがとうございました」「来年もよろしくお願いします」と、きちんとご挨拶をしましょう。そして、さようならの代わりに、「良いお年を」と言ってお別れするのも、年末の特別な挨拶です。
来年の1月8日に、元気なみなさんに会えることを楽しみにしています。それではみなさん、良いお年を。
12月避難訓練講話(休み時間火災想定)

早く逃げたくても、前に人がいたら無理に追い抜こうとすると前の人を押してしまいます。「おかしもち」の「お」ですね。慌てて駆け出すと、転ぶかもしれません。「おかしもち」の「か」ですね。火事はどこで起きているのか、しゃべっていたら、大切な情報を聞き逃してしまいます。「おかしもち」の「し」ですね。「防災頭巾が無い!」と言って無理に教室にとりに戻ってはいけません。「おかしもち」の「も」ですね。休み時間中の避難であっても、「おかしもち」を心がけることがいのちを守る行動につながります。ハンカチが無かったら、シャツの袖や別のもので口や鼻を覆って、姿勢を低くして、落ち着いて校舎の外に避難することが大切です。
実は、校長先生も少し焦ってしまいました。今回出火したという用務員室は職員室の真下にあります。ということは、職員室には黒い煙が階段を伝ってすぐに上がってくるでしょう。そうすると、校長室にいたら、煙を避けて、家庭科室の奥にある避難階段を使って外へ出る、という判断が大切です。いつもは使わない場所ですが、こんな時はより安全になります。皆さんはどうでしたか。ぜひ友達はどうしていたか、尋ねてみてください。外にいた人、廊下にいた人、教室にいた人、それぞれの避難経路を聞いて、自分だったら、という視点で考えてみてください。
最近は晴れの日が続いて、空気がとっても乾燥しています。こういう季節は火があっという間に大きく広がります。「火の用心!」と消防の人が呼びかけるのは、冬に火事が多いからです。絶対に火事を起こさないよう、気をつけましょう。お話を終わります。