学校日記

バングラデシュの学校と子供たち

公開日
2021/11/19
更新日
2021/11/22

総合的な学習の時間・生活科

11月19日(金)4年総合的な学習の時間(探究の時間)でゲストティーチャーと交流して学んでいるようすです。
バングラデシュの小学校での算数や理科の学習の進め方の現状を知り、その改善に向けて取り組んだ経験談もうかがいました。左の写真は、算数のたし算が日本のような繰り上がりの計算方法でなく「数え足し」だと説明を受けて、自分の指を使ってその仕方を試している場面です。指の関節を使って両手で40まで数え足しをすることが可能なのだそうです。算数ブロックを日本から送る活動や使い方の説明書作り、授業作りなどにも取り組まれたそうです。暗記・暗唱中心で実験をやらない理科の授業など、意味よりも覚える勉強が重視されている背景には、日本とは異なる理由がありました。そうした経験から「自分の教育観を押し付けるのでなく本当に必要なことを現地の人と一緒に考えていくことが大切なのかも知れない」という気付きを得たそうです。
「支援物資を送りたい」と考えていた子たちにとって、相手が「いるもの」「いらないもの」の考え方に寄り添う必要があることを示してくださる展開でした。相手にとって不足しているものをどう考えていくのか、特別授業の最後は子供たちに向けた「開かれた問い」でした。一つの正解があるわけでない、決まりきった答えがない「問い」に向き合い、自分たちにできることを探り続けていこうという貴重な学びになりました。
さあ、これからの総合的な学習の時間をどのように展開していくのか、主役は子供たちです。正解のない問いに向き合い、具体的な行動を伴う解決策に協働的に取り組んでほしいと願っています。きっと各教科で身に付けた見方・考え方を総合的に働かせてくれることでしょう。大人でさえ解決できない実社会の問題だからこそ子供たちは本気で取り組むと期待しています。