3/16(月)朝礼講話
- 公開日
- 2009/03/16
- 更新日
- 2009/03/16
校長より
今年度の全校朝礼は今日で最後なので、1年間かけて話してきた「あじみこし」について、もう一度どんなお話しだったのか振り返らせてください。
別所中学校に通う3年間で身につけてもらいたい基本的生活習慣「あじみこし」
【あ】あいさつ
私は、あいさつは人間関係を温かく滑らかなものにする潤滑油のようなものだと話しました。 そして、その理由を二つあげました。
ひとつは、「おはよう・こんにちは・おやすみなさい・いただきます・ごちそうさま」など、あいさつ言葉はもともと相手に対する思いやりや感謝、心配りを表したものだからという理由。
もうひとつは、あいさつを交わすということは、「私はあなたの存在を認めましたよ」というメッセージ、「私とあなたは何らかの関係でつながっていますよ」というメッセージを相手に投げかけることでもあるから、という理由でした。
【じ】時 間
過ぎ去った時間は、絶対に取り返しのつかないものです。 だから、時間を無駄に使ったり、時間に対する認識が甘かったりした結果、失うものもまた取り返しのつかないものになるというお話しをしました。
特に集団生活で時間を守らないと、自分だけでなく他人のかけがえのない時間をも奪うことになります。 その結果自分が失うものは、自分への信用だったり、場合によっては社会的地位や立場といった取り返しのつかないものだったりするのです。
【み】身だしなみ
私は、おしゃれとの比較でこの話をしました。
おしゃれも身だしなみも、服装や装飾品による自己表現であるという点で共通しています。
違う点は、おしゃれは自由で制約がないため私的な空間、私的な時間において楽しむ自己表現であり、会社や学校など公的な場では、公(おおやけ)の基準に照らしたうえでの自己表現、つまり身だしなみが要求されるということでした。
別所中学校は、公的な場です。 したがって、別所中で自己表現を楽しみたいと思ったら、別所中の基準に照らして、別所中で許される範囲内で行う身だしなみでなければならないのです。
それを無視する、つまり「公私混同」するということは、それ自体が周囲に迷惑をかける行為なのです。
【こ】言葉遣い
このお話は、大岡信さんの「言葉の力」というエッセイを引き合いに出しました。
「言葉」という字は、「言う」に葉っぱの「葉」と書きます。
言葉が木の先端にある葉っぱであり、花びらであるならば、それを支えている幹や根っこは私たち自身です。 つまり言葉には、それを発している人の人柄や育ち、教養、品格といったものが表れているのです。
だから、美しい言葉遣いを心がけるということは、自分の内面を磨くことにもつながるという話をしました。
【し】姿 勢
これは比較的最近お話ししたことなので覚えていると思いますが、人が何気なくとっている姿勢には、そのときの心の状態が現れています。 その逆も真なりで、人は意識して姿勢をとることで、ある程度心の状態もコントロールできるのです。
生活のさまざまな場面で、その場面場面にふさわしい姿勢のとれる人、意識的に姿勢をつくることで心の状態もコントロールできる人になってほしいという話を、事例とともに話しました。
「あじみこし」は、あらゆる社会で要求されます。 これが身についていなければ、どんな学歴があっても相手にされません。 どんなに年をとっていても一人前の大人として見てもらえません。 どんなにかっこつけてもかっこつきません。
3年生は卒業後の新しい世界に巣立っても、1・2年生はそれぞれ2・3年生に進級しても、「あじみこし」を意識して生活してください。
校長 武田幸雄