先日、1年生のあるクラスの学級通信を読ませてもらいました。
「 イチローと白鵬と自分と 」 と題されたその学級通信は、アメリカの大リーグ野球で10年連続200本安打を達成したイチロー選手と、大相撲秋場所で62連勝を達成し、双葉山の持つ連勝記録にあと7と迫った横綱・白鵬関を取り上げていました。
そして、イチロー選手、白鵬関ともに、その記録の偉大さもさることながら、記録のプレッシャーにうち勝つ精神的な強さをたたえていました。
そのうえで、中間考査を間近に控えて、皆さんにかかっているであろうプレッシャーを引き合いに出して、「 中間考査程度のちっぽけなプレッシャーから逃げ出すな 」 「 敵は、友達でもなければ親でもない、点数でもなければ、成績でもない。 あなたの中にいる怠けたがり屋、逃げたがり屋こそが敵なのである。」 と締めくくっていました。
私も、全く同感です。
イチロー選手について、話をさせてください。
多くの人が、イチロー選手のことを 「 天才 」 と呼びます。 しかし、当のイチロー選手は、自分がそう呼ばれることに対してこんなコメントを残しています。
「 努力せずに何かできるようになる人のことを 『 天才 』 というのなら、僕はそうじゃない。 努力した結果、何かができるようになる人のことを 『 天才 』 というのなら、僕はそうだと思う。 人が僕のことを、努力もせずに打てるんだと思うのなら、それは間違いです。」
先ほどの学級通信ではありませんが、同じようなことは試験の結果や成績にも言えるのではないでしょうか。
良い点数を取った人、成績の良かった人のことを、単純に 「 あの人は頭がいいから … 」 という評価で片づけることがあります。 そして、満足に努力しなかった人に限って 「 あの人と自分は頭の出来が違うから … 」 などと、あたかも成績の良し悪しは先天的なことに原因があるかのような言い方をします。
しかし、イチロー選手は、素晴らしい成績・記録はすべて努力に裏付けられたものであると言っています。 先ほどのコメントのほかにも、イチロー選手はこんなことを言っています。
「 成功した人の派手な部分、華やかな部分だけがクローズアップされるが、その影には必ず地道な行動の積み重ねがある。」
さらに、こんな言葉も残しています。
「 小さいことを積み重ねることが、とんでもないところへ行くただひとつの道だと思っています。」
もう一つ紹介しておきましょう。
「 夢や目標を達成するには、ひとつしか方法がない。 小さなことを積み重ねることです。」
「 努力 」 「 小さなこと 」 「 積み重ね 」 …
あれほど偉大な記録を打ち立てた選手が、これだけ同じことを繰り返し言っているのだから、間違いないと思います。
普通に行うべきことを、当たり前のように繰り返す … 。 毎日毎日、自分にできる努力を淡々と積み重ねる … 。
もし皆さんが、テストで少しでも良い点数を取りたい、少しでも良い成績をあげたいと願うのであれば、その方法はけっして難しいことでもなければ、特別なことでもないのです。
中間考査まで、あと3日。
高校受験に関して言えば、3年生にとってはあと約3ヶ月。 2年生にとっては1年と3ヶ月、1年生にとっては2年と3ヶ月です。
素晴らしい記録も成績も、当たり前のことを当たり前に繰り返すこと、まさに階段を一段一段上るように努力を積み重ねることでしか生まれないということを再認識して、日々の学習に励んでください。
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本日は、先週末行われた八王子市中学校陸上大会の表彰も行いました。
別所中の生徒も多くの生徒が入賞を果たし、団体としては男子が3位、同じく女子が4位、総合で4位という好成績を残しました。
校長 武田幸雄