校長式辞では「ネガティブけ・ケーパビリティ」に触れ、「それでも前を向く」というお話を餞(はなむけ)としてお話ししました。
写真上:朝早く卒業式の立て看板の前にてご家族で記念撮影する姿も見られました。
中:司会は教務主幹の橋場先生が行いました。
下:高野課長、宇田会長が参列されました。
追記
令和3年度 八王子市立船田小学校 卒業式 式辞
船田小学校 61名の卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。
東京都心では つい最近 桜の開花宣言が行われました。
桜の花たちも 皆さんの卒業をお祝いしてくれています。
本日は 皆さんの卒業をお祝いするために、八王子市 総務部職員課人財育成担当高野公樹(たかの ひろき)課長、学校運営協議会 宇田友子会長はじめ、保護者の皆様、先生方や主事さん等たくさんの方が参加してくださっています。
世界に目をやれば戦争が起きていたり、国内でも地震の被害やコロナで苦しんでいる人がいたりと大変な人が多くいる中です。卒業式ができることを「当たり前」と思わず「有難いこと」と感謝の気持ちを忘れないで欲しいと思います。
さて、今年度も、昨年度に引き続き コロナウイルス感染症のため 例年とは違う 1年間でした。
それでも、皆さんは先生方、保護者や地域の方たちと相談し、工夫しながら、さまざまな行事を行ってきました。
その一つは、日光移動教室です。
励まし合って歩いた切り込み湖刈り込み湖。あの湖の美しさは、頑張った人しか味わえません。
皆さんとの美しい思い出となりました。
二つ目は、運動会の表現です。
フラッグの演技がとてもかっこよかったです。
バサッ バサッ と5年生と6年生126人が一つになった瞬間でした。
全員で揃えるというプレッシャーは大変だったと思います。
それを乗り越えて「大きな達成感」と「やればできる」と言うことを改めて確かめることができました。
さすがは、船田小の最高学年だと思います。
コロナにも 決して 負けていませんでした。
素晴らしい行動を示してくれた6年生。
皆さんの背中を見てきた5年生が、これからは、しっかりと皆さんの後を引き継いでいってくれることでしょう。
さて、そんな素敵な皆さんに、さらに素敵になってもらえるよう、卒業のはなむけとして『それでも前を向く』というお話をします。
皆さんは「ネガティブ・ケイパビリティ」という言葉を知っていますか?
コロナ禍の中で小学校の5・6年生を過ごした皆さんです。
コロナ禍であろうがなかろうが小学校6年生の1年間はこの1年しかありませんでした。
このコロナ禍のように世の中どれだけ努力してもどうにもならないときはあるものです。
そんな悔しい気持ちを乗り越え、次に向かう能力が「ネガティブ・ケイパビリティ」です。
どうにもならないこと、うまくいかないこと、ありますよね。
悩むのも当然。
そんな時は立ち止まってもいい。
心と体を休めた方がいいときもあります。
でも大切なのはその後です。
しかたないと受け入れ、心と体を休めたら『それでも前を向く』ことが大切です。
是非、覚えておいて欲しいと思います。
もう一つ覚えておいて欲しいこと。
それは、皆さんには強力な助っ人として、家族がいということです。
そして友だちがいます。
先生方もいます。
心が苦しいときはそういう人たちを頼ってください。
そうすれば その後 必ず『前を向く』ことができるはずです。
あわせて感謝の気持ちも忘れないでください。
夢を 信じ、自分を 信じ、仲間を 信じて、これからも がんばってください。
卒業おめでとうございます。
保護者の皆様に、お祝い申し上げます。
お子様のご卒業 誠におめでとうございます。
コロナ感染症のため、様々な制限があり、保護者の皆様の期待に十分こたえるだけの教育ができていなかったかも知れません。
この場をお借りしてお詫び申し上げます。
しかし、子供たちは立派に成長してくれました。
卒業式でのこの姿をご覧になって、万感 胸に迫り来るものがあるのではないでしょうか。
これから先、子供たちは、思春期を迎え、何かと不安な時期にさしかかります。
どうか、今までと同様に慈しみの心で 、お子様の夢 実現を、支えてあげて下さい。
終わりになりました。
保護者の皆様の 長年に渡っての本校へのご協力と 温かいご支援に対しまして 厚く感謝申し上げ 私の式辞といたします。
令和4年3月24日
八王子市立船田小学校長 平田 英一郎