R.6.7.11__6年日光移動教室14R.6.7.13__6年日光移動教室13R.6.7.11__6年日光移動教室12R.6.7.11__6年日光移動教室11R.6.7.11__6年日光移動教室10R.6.7.11__6年日光移動教室9R.6.7.11__6年日光移動教室8R.6.7.11__6年日光移動教室7R.6.7.11__6年日光移動教室6R.6.7.11__6年日光移動教室5R.6.7.11__6年日光移動教室4R.6.7.11__6年日光移動教室3R.6.7.11__6年日光移動教室2R.6.7.11__6年日光移動教室1R.6.7.8 児童朝会から
7月8日、第四小学校「いのちの日」です。以下のような話をしました。
その思いを受けついで ぼくには、小さいころからぼくをうんとかわいがってくれたじいちゃんがいる。で も、そのじいちゃんが、あと3か月で死ぬかもしれないなんて…。 今日、学校から帰って来ると、お母さんが深刻顔をして言った。 「話があるの…。」 ぼくは、この前のテストのことでしかられるのかと、ちょっと構えた。お母さんの口 調は静かだった。 「ねえ、大地…。この前じいちゃんが入院したとき、お母さんは、長生きするようにいろいろとみてもらっているのよって言ったわね。でもね、本当は…。じいちゃんは重い病気であと3か月の命と言われて…。大地にはずっと言わないでおこうと思っていたんだけど、やっぱりきちんと話して、じいちゃんとの残された時間を大事にして ほしいと思ったの。」 「えっ、あと3か月の命ってどういうこと?」 ぼくは頭が混乱して訳わけもなくトイレに閉じこもり、こみ上げる悲しさに声を上げて泣いた。目を真っ赤にはらしてやっと出てきたぼくを見て、お母さんが言った。 「お母さんだってずうっと、もっともっとじいちゃんと一緒にいたいわ。でも、命には、 いつか終わりが来るのよ。」 「じいちゃんは、病気のこと知ってるの?」 「ううん。お母さんには言えない。悲しむ顔を見るのはつらいし、それより一日でも多くじいちゃんとの限られた時間を大切に楽しく過ごしたいわ。だから、このままそっとしておこうと思うの。」 「うん…。」 次の日から、ぼくは、放課後にみんなと遊ぶのをやめて、学校から帰るとお母さんが 用意したぼくの弁当を持って、自転車で病院にお見舞いに行った。 「じいちゃん。一緒に食べよう。」 「うん。大ちゃんと食べるとご飯は特別においしいからなあ。」 「いっぱい食べて早く元気になってよ。」 「うん。また一緒に温泉に行こう。」 ぼくとじいちゃんは、学校の話や小さいころの思い出話をしながら楽しく夕食を食べた。自分で言うのも何だけど、ぼくは感心にも毎日欠かさず病院に行った。じいちゃんは、ぼくが来るのを楽しみにしていて、病院の売店でぼくの好きなお菓子を買っては、いつも枕元に置いてくれていた。 でも、日に日にじいちゃんはやせていった。1か月もたつと痛みのために強い薬を使うようになって、意識がもうろうとするときがあった。そんなときは、食事どころか話もできなくて、ぼくは静かにベットのそばのいすにすわって、目を閉じているじいちゃんの顔を見て話した。 「じいちゃん、元気出してね。注ちゅう射は痛いけど良くなるためだよ。頑張らないと駄目 だよ。早く良くなって一緒に温泉に行こうね。」 そんな日の帰り道は、うんとペダルが重かった。もう、このままじいちゃんと話せなくなるのかと思うと、悲しくて力いっぱい自転車をこいだ。 お母さんに言われてから約3か月がたった。じいちゃんの食事は点滴に代わった。もう二人で一緒に夕飯を食べることはできなくなった。でも、ぼくは(今日は、話せるかな。)と、小さな期待を胸に大好きなじいちゃんに毎日会いに行った。 そんなある日、学校から帰るとお母さんがいなかった。玄関に紙がはってあった。『お帰り。病院にいます。』言い知れぬ不安がぼくをおそった。ぼくは、無我夢中で 家を飛び出した。 じいちゃんは酸素マスクを付けられて、ピッ、ピッという機械の音だけが病室にひびいていた。瞬時に、ぼくはいろいろなことを察した。 ぼくは、目を閉じて静かに横たわっているじいちゃんの手をにぎった。小さいころか ら何千回もつないでもらったじいちゃんの手だった。「ハア、ハア。」静かな病室には、じいちゃんの息づかいだけがあった。ぼくはじいちゃんの耳元で言った。 「じいちゃん。きっと元気になるよ。もう少したったらきっと良くなるよ。そしたら、じいちゃんの大好きな温泉にまた一緒に行こうね。ぼくが連れて行ってあげるよ。だから、じいちゃん。元気出してよ。頑張るんだよ。」 そのときだった。じいちゃんは無言のままで、このぼくの手を弱いながらもにぎり返してくれた。その夜おそく、じいちゃんは、ぼくと手をつないだまま天国に旅立った。ぼくは、どうしようもないくらい悲しくて、じいちゃんの布団に顔をうずめて声を上げていっぱい泣いた。 しばらくたって、看護師さんが、じいちゃんの酸素マスクを外そうとちょっと頭を持ち上げてまくらを外したときだった。 「あらっ…。」 じいちゃんのまくらの下にあったのは、しわくちゃののしぶくろだった。 「大ちゃんへ。お誕生じょう日おめでとう。いつもお見舞いに来てくれてありがとう。これからもずっと大ちゃんのことを見守っているよ。」 ふるえて力のないじいちゃんの字だった。 ぼくの誕生日は、1か月も先だった。 「じいちゃん…。」 じいちゃんの温かな、そして強い思いがぎゅっとぼくの胸いっぱいにおし寄せた。 子どもたちは、よく話を聞いていました。その後、校長から去年の自身の家族との別れの話をして、子どもたち全員に命を大切にしてほしいと伝えました。 R.6.7.6__青少対ウォークラリー2R.6.7.6__ウォークラリー1R.6.6.28__今日の授業からR.6.6.27__縦割り班活動5R.6.6.27__縦割り班活動4 |