3月28日(日)
おはようございます。
すでにご存じの方も多いと思いますが、一昨日(3/26)の讀賣新聞・朝刊の社会面トップ記事で 「 崩れる学校五日制 ・ 土曜授業で基礎作り 」 という見出しの記事が掲載されました。( 写真 )
記事は、台東区立浅草中学校の取り組みを引き合いに出しながら、「 ゆとり教育 」 によって生じた学力低下や学力格差の打開策として、土曜授業が導入されつつある現状をリポートしていました。
初めは何気なく読んでいましたが、記事の後半、土曜授業の導入が広がりつつある自治体の例をあげる中で、「 八王子市では年間15回行う学校もある 」 との記載が目にとまりました。
入学説明会や保護者会での説明をお聞きになった方はピンときたかもしれませんが、これは本校のことです。( 本校では来年度より、年間20回の土曜日に授業を行いますが、そのうち振り替え休業日を設けない土曜授業は15回です )
本校の目指す土曜授業のあり方と、記事の主旨とには違いがあると思ったので、讀賣新聞社に電話をしました。( 詳細は、おりたたみ記事 )
おりたたみ記事 ・ ここをクリック
私が、電話で伝えた概要は、以下のとおりです。
● 浅草中学校の例をベースにしていることなどから、記事の内容は、数学や英語といったいわゆる 「 受験科目教科 」 の学力向上を趣旨として、土曜授業が導入されるかのような印象を与える。
● 本校でも、もちろん受験科目教科を土曜授業の中に組み込むこともあるが、それを主たる目的とするわけではない。
● 記事の中でも 「 主要5教科 」 という表現が使われているが、本校では 「 国・数・英・社・理 」 も 「 音・美・保体・技家 」 も、全く同列に考えている。
それが受験科目教科であるかないかに関わらず、9教科の中で何が 「 主要 」 で、何が 「 主要ではない 」 などといった考えは持っていない。
● むしろ本校では、週に1時間しかない実技教科が祝日や行事の関係でつぶれてしまった場合の補填や、普段の50分授業1コマでは取り組めないような実習や実験を、「 50分授業・2コマ連続 」 にしたり、「 75分授業 」 を設定したりすることで可能にすることなどを考えている。
● それ以外にも、その時々の学校行事や学年行事に関連する教科を優先的に割り振るなど、学校の特色を出した土曜授業を展開するつもりである。
● そうした説明を保護者会などで行ってきているが、この記事を読んだ保護者の中には 「 八王子市では年間15回 … 」 の部分を読んで、実施回数からいってそれが本校のことを指していることに気づいた人もいる。
● 浅草中学校の例に象徴される土曜授業の目的と、本校の目指す土曜授業の目的には、根本的に違う点があると思われるので、保護者の誤解を招くおそれがある。
… と、主に以上のような内容でしたが、もちろん抗議や苦情としてではなく、参考意見としてお伝えいたしました。 また、担当の方も丁寧に耳を傾けてくださり、誠意ある対応をしてくださいました。
いずれにせよ、本校では 「 受験に必要だから 」 「 他校でもやっているから 」 「 やらないより、やった方がマシだから 」 といった理由で土曜授業を行うわけではありません。
「 その時々の別中生に必要な授業 」 「 本当の学力を身につけさせるために必要な授業 」 を土曜日に実施してまいりますので、保護者の皆様には今後もご理解とご協力をお願い申し上げます。
校長 武田幸雄