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こんな式、誰が作ったのよ!

(−4.3)×(−0.2)の計算に取り組んでいた、中1生の会話です。
Aさん 「こんな式、誰が作ったのよ。」
A君「開発者に聞いてみれば?」
S君「昭和の人になるんじゃない?」
Aさん「いやもっと昔の縄文時代の人よ。」
Hさん「私は卑弥呼だと思う。」
S君「いやヤマトタケルだよ。」
A君「僕は聖徳太子に聞くのがいいと思います。」

調べてみると、紀元前2000年頃、メソポタミア(今のイラクの辺り)に栄えたバビロニア
において既に小数は発見されていたようです。しかしバビロニアでは六十進法がとられていて、現代と同じ十進法での小数は中国が最古のようです。263年に劉徽が著した九章算術という数学書に小数が記されているとのことです。ただしこれは漢字で表されていて、今と同じアラビア数字で書かれたのは、スコットランドのジョン・ネイピア(1550年 〜 1617年)によるそうです。

すると縄文時代は約1万5,000年前から約2,300年前とされているので、縄文時代の人には小数はまだわからなかったと思います。また卑弥呼は238年に中国の魏の国から親魏倭王の金印をもらっていますが、25年も後の263年に中国で著された九章算術を読むのは難しかったでしょう。次に聖徳太子は、574年〜622年に生きていたので、中国から伝わった小数の表記を知っていた可能性は無いとは言えません。
(なお、ヤマトタケルは古事記や日本書紀に出てくる伝説上の英雄で、生年不詳なのですが、調べられませんでした。)最後に昭和の人、つまり私は、今のクラスと同じく小数を小学校で習っていました。難しいと思ったのも同じです。ただ今の生徒から見て「過去の時代の歴史上の人」になっていることにいささか衝撃を受けました。生徒からとても教えられたひとときでした。

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