2020年3月4日(水) 今日のひとこと 渡邊先生から

休校になり、3日目になりました。感染拡大防止のための休校であるにもかかわらず、休み前にほとんど保健指導ができなかったことを申し訳なく思い、この原稿を書いています。

新型コロナウイルス感染症は10代の感染事例情報が十分ではありません。不確定なことが多い中ではありますが、中学校に勤務する養護教諭として、感染症の対応時に最優先に伝えたいのは「感染予防と人権感覚のバランス」です。

すでに保健体育の授業で学習した人もいると思いますが、感染予防の基本は次の3つです。
1.病原菌の排除・・・消毒、殺菌
2.感染経路の遮断・・・マスクの着用、うがい、手洗い、人ごみを避ける
3.免疫力の強化・・・生活習慣を整える、ワクチン接種
今後も、皆さんが生きていく中で様々な感染症の流行があるでしょうが、基本をおさえた上で対応をアレンジしてください。

感染予防は、やり方を間違えると差別や偏見につながります。患者だけでなく、家族の人生もが大きく変わってしまうことがあります。日本では1930年から1960年にかけて、ハンセン氏病の感染拡大防止として、強制的に終身(一生)隔離するという政策が行われました。1940年代に特効薬が開発され、治療をすれば治る病気になってもなお、終身隔離政策は1996年の「らい予防法廃止」まで続きました。

医学は日々進化します。去年までは不治の病と言われた病気が新薬で治ることがあります。医学的なデータや証拠をもとに、やり方や考え方を更新していかなければなりません。多くの情報に触れる時代を生きる皆さんは、イメージやデマに流されるのではなく、発信元を確認し、正しいものを選択し、行動する力をつけて下さい。

また、感染拡大予防のためには、身体の交流は避けなければなりませんが、心の交流を避ける必要はありません。八王子市でも、またひよどり山中学校の関係者でも感染者が出る日はそう遠くはないと思っています。そのような事態になった時に、自分はどうふるまうべきか、どのような言葉をかけるのか、この休校期間に、生徒の皆さんそれぞれが考えてくれることを願っています。


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