弁護士による『いじめ防止教室』
- 公開日
- 2016/12/05
- 更新日
- 2016/12/05
校長室
12月2日(金)弁護士である 橋詰 穣 様 を講師に迎えて[いじめ防止教室]を5・6年生を対象に行いました。
橋詰弁護士は『いじめと人権』をテーマにプロジェクターを使い 図解や本当の事例を取り上げながら分かりやすく話をしていただきました。
★人権とは 安心 自信 自由であること。
○安心とは…不安や恐怖をもたずに心を安らかにいられること
○自信とは…自分が大切な存在だと信じていられること
○自由とは…大事なことを自分で自由に選んで生きられること
いじめによって 上に挙げた『人権』(安心 自信 自由)が奪われ被害者だけでなく周りの人の人権も傷つけることになるという話を伺いました。
その後 実際に起きた いじめによって自殺した女児の遺書を読まれました。子供たちは静かに聞いていました。安心はあったのか。自信はあったのか。自由はあったのか。いじめをした子は軽い気持ちでからかい 小さないじめをしていたが 小さないじめも積もり積もっていじめられた子の心のいじめのコップの水は 最後の小さないじめによっていじめの水があふれ出してしまうということが分かりました。その結果 自殺という自らの命を奪う取り返しのない事態を招くこともあるということでした。
また ドラえもんの登場人物を使って いじめについて考えました。
○ジャイアン(いじめっ子)に出来ること
いじめをやめる。辛いことがあるなら友達や家族・先生に話そう。ジャイアンも自分 の生き方に辛さをもっている。
○のび太(いじめられている子)に出来ること
『いや』『やめて』とはっきり言う。辛い気持ちを友達や家族・先生に話そう。 いじめから逃げる。
○スネ夫(面白がる子)に出来ること
いじめを面白がらない。いじめを見たら『やめよう』と言う。
○しすかちゃん(見ている人)に出来ること
『いじめちゃダメ』と止める。『のび太さん大丈夫』と声をかけて支える。
いじめの現場では圧倒的にしずかちゃんが多いと思います。『私には何もできない』『私には関係ないや』と思わないで 周りの人にはのび太くんの『人権』を守る力があると思います。周りで見ているこの子たちみんなで支えることによって いじめはなくせるという話でした。
最後に『いじめ防止教室』に参加した児童の感想を一部掲載します。
・自分はやっていないと他人事のように受け止めない。
・いじめた人はふざけたと思っていてもいじめられた人は深く残る。
・いじめを見て知らないふりをするのではなく勇気を出して止める。
・人権を傷つけるのはよくない。相手の立場を考えることが大事だと感じた。
・小さないじめが大きないじめに繋がるんだと思いました。
・いじめている人は自分が人をいじめていることに気づいていない。
・いじめがあると生活であたりまえのことができなくなるんだなと思った。
・自分も気づいていない時に相手をいじめているのかと思った。
・悪口とか普段出てしまいそうなので気をつけたい。
・いじめで死んでしまうということはすごく悲しいと思った。
・いじめられた人は大きく深く残る。いじめた人は小さく浅く忘れる。
など沢山の感想を書いていました。
さて この感想の中で気になったのは『あなたは困ったときに相談できる人がいますか』という問いに『いない。』と書いた児童が何人かいたことです。人は悩みを他の人に話すことで救われます。子供たちの苦しい胸の内を大人が気づいてあげたり いつでも来ていいよという受容する姿勢を見せていってあげたりすることが大切であると思いました。
『いじめ』について気になることがあったら学校まで連絡をください。