学校日記

7月7日(水) 本日の授業風景 ・ その2

公開日
2010/07/07
更新日
2010/07/07

校長より

 1年生・社会(歴史)の授業の様子です。

 「 奈良時代の農民のくらし 」 について学習しています。

 「 租・庸・調 」 ( そ・よう・ちょう ) という税についての説明もありました。
 そのうち 「 調 」 というのは 「 その土地の特産品 」 を納めます。

 私が毎日京王線で通る 「 調布 」 の 「 調 」 は、この税を表しています。
 つまり、多摩川流域のこの一帯は、古くから手織り産業が発達していたため、特産品として布を納めたことから 「 調布 」 という地名がついたのです。

 日本最古の和歌集 「 万葉集 」 にも、こんな歌が載っています。

 多摩川にさらす手作りさらさらに何ぞこの児のここだ愛(かな)しき

( 訳 ) 多摩川にさらす手織りの布のように、さらにさらにどうしてこの娘はこんなにも可愛らしいのか …

 サラサラと流れる多摩川、その流れにサラサラとさらされる手織りの布 …
 その言葉にかけて 「 さらにさらにあの娘が、いとおしくてたまらない 」 というなんとも情熱的な恋の歌です。

 「 川 」 「 手織りの布 」 そして 「 恋 」 と言えば、今日は 「 七夕 」 です。

 「 七夕 」 の話に出てくる織姫 ( おりひめ ) も、その名のとおり機織り ( はたおり ) の上手な娘でした。 先の和歌の 「 多摩川 」 を 「 天の川 」 に置き換えれば、今夜の彦星 ( ひこぼし ) の心境を表すことができるかもしれませんね。

                                     校長 武田幸雄