令和2年度修了式
3月25日(木)
コロナ禍により、大人子供の別なく初めて経験するいろいろなことがあった令和2年度、ついに修了の日を迎えました。 体育館に1・2年生が集まり、校長先生の講話、各学年学級代表の話、校歌斉唱を行いました。マスクをつけて間隔を広くとりながらでしたが、当たり前の修了式ができたことに胸がいっぱいになりました。 <修了式校長講話> 今、皆さんはこの場、この体育館にこうしてみんなで集まれています。3年生がいない今のようすは、この時期のあたりまえの修了式の姿なのですが、みんなにとっては初めての経験ですね。当たり前が、当たり前でなかった一年間でした。コロナ禍での休校から始まったこの1年間、それぞれがお互いに見えないところでもきっと様々な努力や苦労をしながら、ここまで乗り切ってきました。そのことをまずは讃え合いましょう。 皆さんにとってはもちろん一生に一度の中学1年生、中学2年生という時間、特に今年は、誰にとっても初めての1年でしたが、その中で「何を経験し、身に付けたか、どんなことができるようになったか」、一人一人が確かめてほしいと思います。 この3月は特に、いろいろな行事が集中しました。そしてみなさんはそれを見事にやりきりました。合唱コンクール、卒業式、スキー移動教室、校外学習、みんなは大変だったがよく乗り切りました。先生方も身を削る思いをしながら頑張ってきました。 みんな、何故そこまでして頑張ったのでしょうか。 3年生は、立派に卒業していきました。皆はその姿を目に・心に焼き付けたはずです。2年生は校外学習をやり遂げました。そして1年生はスキー教室をやり遂げました。どちらも事前学習や係活動を通してそれぞれが頑張りました。何のために頑張ったのか、何が身に付いたのか、今やっていることが自分の将来にどう結びつくのか。何かをするとき、このことを分かっているのといないのとでは全く違います。 昔のお話を少しします。ある意地悪な王様の国がありました。王様は自分に逆らった人を捕らえて刑罰を与えました。そのとき囚人に刑罰を選ばせたそうです。一つは原野の開拓を1年間やること。ここに道路をつくり鉄道を作り、街をつくるのだと言われ、そのためにいろいろ考えながら苦しい労働をします。もう一つは水汲み単純作業をすることです。これを半年間やる。2つの大きな桶があり、片方の桶には水がいっぱい入っています。この水をもう一方の桶にひしゃくで汲んで移していく。その桶が水で満たされたら、今度は元の空になった桶にその水を汲んで移していくのです。この作業をずっと繰り返していく。その2つの刑罰をどちらか選びなさいと。すると、水汲みが期間も短く頭を使わずに簡単で楽そうだ、と多くの囚人が選んだといいます。 さて、どうなったと思いますか?開拓を選んだ人は、少しずつ町が出来上がっていくのを見ながら、1年間頑張ったそうです。一方、水汲みをした人は皆、ひと月ももたず、精神を病んでしまったそうです・・・。 このことは、人間にとって目的も成果も分からない行いほど苦しいことはないということをあらわしています。 みなさんも今やっていることが、将来にどうつながるかを考えてみましょう。もし、ただ流されてやっているものがあるのなら、それはやめてしまいましょう。 春休みは、あらためて今まで身に付いたことを確かめ、将来につながる新しい目標を考えて過ごしてみましょう。次に集まるときには2年生、3年生です。目標を胸に描いて、集まってくれることを願っています。 写真上)修了証授与 写真中)1年生、1組、2年生 代表生徒の言葉。立派な内容でした。 写真下)校歌斉唱 式、伴奏の二人、しっかりとバトンを受け継いでいます。 |
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