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第39回卒業式 式辞より

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令和五年度第三十九回卒業式【式辞】

 校庭の桜のつぼみは膨らみ、春の訪れを感じる季節となりました。八王子市立南大沢小学校第三十九回卒業式を、このように子ども達にとって一番親しい皆様に囲まれ、温かい雰囲気の中挙行できますことを、心からうれしく思います。
 六年生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。先ほど、一人一人に卒業証書を渡しました。「小学校の全過程を修了」、改めて、六年間本当によく頑張りました。自信に満ちたその表情から、みなさんが過ごした六年間が、そして六年生としてのこの一年間が充実していたことを感じました。
 この六年間振り返ると、元号が平成から令和へと変わり、ラグビーのワールドカップ、そしてここ東京でオリンピックパラリンピックが開催されるなど、華やかな面があった一方、新型コロナウイルス感染症の世界的流行、ロシアによるウクライナ侵攻、パレスチナにおける紛争、そして今年一月の能登半島地震など、当たり前の日常を突然奪い去るような衝撃的な出来事も次々と起きました。そうした目を覆いたくなるような現実の陰で、それでも世界中の人々は連帯し、助け合い、励まし合い、明日への希望をつなぎとめようと懸命に努力を続けた六年間であったことも忘れてはいけません。そしてその中には、南大沢小学校の十七人の六年生も入っているのです。未来の教科書にきっと書かれるであろう歴史的な節目の中でも、みなさんはいつも前向きな気持ちを忘れず、自分のもてる力を一歩ずつ、着実に高めてきました。ここ南大沢小学校でなければできない貴重な体験を、一生の財産として心と身体の中に積み重ねてきました。私がこの学校に来たのは昨年の四月ですから、皆さんと一緒に過ごした期間は一年間でしたが、その間にも、何事にも一生懸命取り組み、低学年の児童にも気を配り優しく接する「南大沢小学校の伝統」を日々体現するすばらしい六年生としての姿を何度も目にしました。
 委員会活動では、今よりもっと良い南大沢小学校の実現を願って、日々責任感を持って活動にあたりました。能登半島地震や紛争地帯の子供たちを支援するための募金活動にも率先して取り組みました。親せきの家を回って集めたお金を、嬉しそうな表情で、そして誇らしげに募金箱に入れている姿がありました。縦割り班活動では、低学年の子供たちでも楽しめる遊びについて議論し、本番では、いつも審判や見守りの役割に徹していました。運動会の表現種目では、今年から四五六年生によるソーラン節が始まりました。今年から始まったのだから、スタートラインはみんな一緒のはずでしたが、六年生は夏休み前から自主課題として練習に取り組んでいました。お互いに動きを見合い、うまく踊れないところは動画を研究して必死に覚えてきました。それは、ひとえに「上級生として下級生に教える」という立場がもたらした使命感、責任感に他なりません。先日の六年生を送る会で久しぶりに披露されたソーラン節のパフォーマンスを見て、多くの下級生から六年生の姿への憧れの感想が聞かれました。
 そして、つい最近も、そんな六年生の「南大沢小学校のみんなのために」という行動を象徴する出来事がありました。三学期になると、多くの学校で六年生による「奉仕活動」が行われます。清掃や修繕、美化活動などが行われることが多いのですが、この六年生は違いました。どうしたらみんなに喜んでもらえるか、みんなの笑顔が見られるか、という視点で「奉仕活動」の中身を話合い、「ミニ子供祭り」を開催することにしたのです。ゲームを考え、準備を済ませると、思う存分遊んでもらえるよう、昼休みに一学年ずつ招待する、という素敵な配慮もしていました。
 こうした六年生の行動は、どれも「自分の為」「自分たちが楽しむため」の前に、「誰かの為」「みんなを楽しませたい」を優先しています。「利己」ではなく「利他」の動機に基づいていることに私はとても感動しました。二十一世紀、日本は垂直方向の発展と同時に、水平方向への幸福、ウェルビーイングを追求する時代に入っています。「すべての子供が笑顔になる学校」という今年のスローガンを最前線でけん引した、あるいは最後尾から押し上げたのが六年生であったことを改めて実感しました。みなさんが一生懸命取り組んできたその姿は、南大沢小学校の伝統として後輩たちにずっと受け継がれていくことでしょう。学校のリーダーとしてすばらしい「南大沢小学校」を作ってくれてありがとうございました。
 いよいよ四月からは中学生です。新しい出会いや中学校生活への期待にわくわくする一方で、不安を感じている人もいるかもしれません。でも大丈夫。みなさんは一人ではありません。みなさんの周りにいる友達や家族、先生方や地域の方が必ず見守ってくれています。南大沢小学校で培った「やさしさ」を大切に、自信をもって進み、そしてたくさん回り道をして自分だけの人生を歩んでください。
 保護者の皆様、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。卒業証書を手にする姿に、感慨もひとしおのことと思います。私たち、教職員一同は、お子様の健やかな成長を願って精一杯教育活動を行って参りました。行き届かぬところも多々あったかと思いますが、皆様のご協力、お力添えをいただきましたこと、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。これからは中学校という新しいステージに移ります。義務教育九年間の総仕上げです。いろいろな試練もあると思いますが、お子様の心の支えとなり、一緒に乗り越えて欲しいと願っています。
 さあ、みなさん、いよいよ旅立ちの時です。みなさんが中学校で、元気にそして笑顔で活躍することを、心から願って、私の式辞とさせていただきます。

令和六年三月二十二日
八王子市立南大沢小学校 校長 安田 尚民

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