松姫ものがたり その10「これよりひとり立ちして庵(いおり)を開き、朝夕のおつとめをする がよい」 とお告(つ)げになりました。 しばらくして、八王子の南 御所水(ごしょみず)の里に信松院という、すがすがしい草の庵がたちました。 そのころ、徳川家康(とくがわいえやす)が関東一帯をおさめることになりました。 「武田家の家来たちは、たいへんすぐれているから大事な役割を与えよ う。」 と八王子千人同心という組織(そしき)をつくらせました。 千人同心は、将軍のお供をして「大坂の陣」や「関ヶ原の戦」に行ったり、八王子十五宿(しゅく)や甲州道中(こうしゅうどうちゅう)のとりしまりをしたりしながら、信松尼さまをかげからお守りし、後に日光東照宮(にっこうとうしょうぐう)や江戸城の火の番など警備(けいび)にあたりました。 創立120周年記念 全校劇『てんぐのけんか』約30年前の学習発表会では、中村雨紅氏原作の『天狗の喧嘩』を元に、全校で劇をしました。職員図書のコーナーに当時の台本が残されています。 校歌と『夕焼け小焼け』のほかに、『こおろぎ』『こんこん小兎』『星の子』『ねんねのお里』という雨紅氏の曲を劇中で歌ったそうです。 【あらすじ】 刈寄山の黒天狗と、陣馬山の赤天狗がお酒を飲んでけんかして「打ち出の小槌」を置き忘れてしまう。お祭りで見付けた村人たちが、小槌を振って金銀を出したり願いをかなえたりして喜ぶ。 |