自然のアルバム164 セイタカアワダチソウ☆青空をバックに、セイタカアワダチソウが黄色の花が輝いて見えます。この花は、もともとは外国からきた帰化植物です。秋の風景というと、赤や紫の花がよくマッチすると思っていたのですが。 ☆外国から来た生き物ですっかりと日本にすみついてしまったものに、セイタカアワダチソウのほかに、アメリカザリガニやアメリカシロヒトリ、アオマツムシなどがいます。アオマツムシは木の幹に卵をうみ、虫の音がシャワーのようにうるさく感じます。秋の虫が草むらですだくというのは、下から虫の音が聞こえることを言うのだと思うのですが。 ☆空き地のあちこちに見られ、河原などにも多いようです。すごいいきおいで広まります。一株に40000こもの種子をつけ、綿毛がアワだつように見えるのでこの名前になりました。 自然のアルバム163 コウヤボウキ☆コウヤボウキの葉を取り枝だけにしたものをいくつも集めてほうきのようにしたのでしょう。枝のしなやかなところを利用して、ほうきにしたのでしょう。 ☆昔の人は、野山の草や木を生活に生かしてきました。その知恵はたいしたものです。草や木を用いて衣食住に生かしてきました。「人と木は昔から仲良しだったのさ」宮崎駿「トトロ」のメイちゃんのお父さんの言葉より。 ☆ほうきを使い古して、野山に捨てても、いつかは土に返ります。しかし、今の石油製品は、かれることなく、いつまでもそのままです。昔のものはリサイクルができ、自然に返ったのですね。 自然のアルバム162 アキノノゲシ☆あちこちで咲いているのを見かけるようになりました。ノコンギクなどと同じくキク科の植物です。このような形の花ならばほとんどキク科です。春にもこれによく似た花がさきます。名前はただの「ノゲシ」といいます。また、葉っぱにトゲのある「オニノゲシ」もあります。 ☆秋の、アキノと季節の名前がつく植物もたくさんあります。アキノキリンソウ、アキカラマツ、アキニレ、アキグミ、アキメヒシバなど、いろいろあります。 ☆そこで、春夏秋冬といつの季節の名前が一番多いのか調べてみました。木も草もいっしょにのっている牧野植物図鑑で調べると。春は17種、夏は22種、秋は23種、冬は7種という結果でした。 自然のアルバム161 カヤツリグサ☆カヤツリグサ科といってもあまりピンとはこないと思います。花びらもなく、色も緑一色でどれもあまりきれいという植物ではありません。それでもよくみると、まっすぐな線形の葉など美しさを感じます。 ☆植物の茎には、丸いものや四角いものなどがありますが、カヤツリグサ科はほとんどが三角形です。写真をよくみると、細長い葉が3つの方向に伸びているのがわかるでしょう。 ☆写真の植物は、正しくはコゴメガヤツリというものです。この仲間は秋にでるものが多く、ここ最近特に興味をもってながめています。現在15種の仲間を発見し、写真をとることができました。 この草の茎を二人でさいて引っ張るとカヤができるので、カヤツリグサといいますが、カヤそのものが今ではほとんど見ないものです。 自然のアルバム160 シオカラトンボ☆この仲間には、ほかにオオシオカラトンボ、シオヤトンボなどがいます。どれもよくにています。おなかの部分が塩をふいたように見えるので、シオカラトンボといわれ、ふつうに見られます。 ☆メスは、どれも黄色みがかった褐色(かっしょく)で、ムギワラトンボとふつうに言われています。なお、シオヤトンボというのは、春早くから飛び回っているトンボです。 ☆シオカラトンボはどちらかというと、明るく開けて所が好きなようです。また、よくにたオオシオカラトンボはややうす暗くて、小さな水辺(みずべ)を好みます。 自然のアルバム159 ハナアブ☆アブには人をさしたりするアブもいますが、このハナアブはそのようなことはしません。いつも花とだけ、仲良くしているようです。大きくいうと、ハエの仲間です。 ☆正式な名前はハナアブですが、ハナアブ科全体をさす場合もあるので、ナミハナアブとよびます。ハナがつくようにみつをなめていきているようです。なお、この成虫のまま冬をこします。 ☆ハチによくにていますが、ハエの仲間。ちがいは、羽の数によります。ハチは4枚の羽ですが、このハナアブには、2枚の羽しかありません。 自然のアルバム158 ホコリタケ☆今年の秋もあちこちでいろいろなキノコを見つけましたが、このホコリタケもふつうに見られるキノコです。食べることができるそうですが、あまりおいしそうではないようですね。 ☆キノコは森の小人といわれますが、そのユーモラスな姿がとてもかわいいです。キノコは森の木々などを分解(ぶんかい)するとても大切な役目をもっているものです。 ☆このホコリタケはしばらくすると、手で挟むようにすると、真ん中からけむりをだします。その姿からホコリタケといわれていますが、そのけむりは、胞子(ほうし)とよばれるものだそうです 自然のアルバム157 コスモス☆コスモス(Cosmos)というのは学名(がくめい)で世界共通語です。日本では秋のサクラのようなので、秋桜。もともとはメキシコの高原地帯にさいているものです。日本には100年ちょっと前に来ました。 ☆まわりの花びらは、花を大きく見せて昆虫の目をひくやくめをもっています。最近は、黄色やオレンジ色のコスモスもみられるようになりました。 ☆いろいろなハチの仲間がみつをすいにきているようですが、みつが筒(つつ)のおくにあるコスモスには、口の長いハナバチの仲間がきているようです。口の短いハナアブは来ていないようです。 自然のアルバム156 チカラシバ☆バックの白っぽい花は、ミゾソバのようです。チカラシバというのは、手前の黒い大きなネコジャラシのようなものです。この草は、力を入れてひっぱってもなかなか抜けないのでこの名前になりました。 ☆チカラシバはイネ科の植物です。イネ科植物などの単子葉類の植物の根は、ヒゲ根といわれる形になっているのが普通です。このチカラシバは、とくにじょうぶなヒゲ根をしているのでしょうか? ☆イネ科の植物は、キク科植物の次に種類の多い植物です。イネ科は外国から来た帰化植物も多くあります。イネ科の花はどれも花らしい花をつけませんが、その分、線の美しさを感じる植物です。 自然のアルバム155 コミスジ☆3本のすじがあり、この仲間では一番小さいので、コミスジという名前がつきました。どこにでもよく見られるチョウです。羽を開いたままとまるチョウです。 ☆かるく羽ばたいたり、グライダーのようにすべるように滑空(かっくう)するチョウです。その飛び方は、まるでワルツの音楽ののるようで、とても優雅(ゆうが)です。 ☆コミスジはマメ科、オオミスジはウメなどのバラ科、ミスジチョウはカエデ科、ホシミスジはシモツケなどを食草にしており、同じ仲間なのに、食べる草はいろいろとあるのも特徴です。 自然のアルバム154 キンモクセイ☆今日、学校うらのキンモクセイの木にからみついたキジョランというつる植物に、アサギマダラがやってきて、たまごをうんでいました。その様子は校長先生のHPにくわしくのると思いますので、そちらをご覧ください。。 ☆いつもは、それほど気にもとめない木です。植物は1年に一度、ある時だけその存在を光らせる時があります。キンモクセイもまたしかりです。よいかおりにつつまれて気分もよくなります。 ☆ヒガンバナが咲き、キンモクセイがかおれば夏ともお別れ。どうか季節のうつろいを植物の様子や虫の音などで感じとれる人になってください。カレンダーだけで季節を知るなんてつまらないものです。 自然のアルバム153 ミヤマアカネ☆秋晴れの空に赤とんぼが舞う(まう)ように飛んでいます。秋本番です。ふつう赤トンボなどの仲間は夏には高原などにいますが、この季節になると山里や平地におりてきます。 ☆羽のとちゅうにはっきりとした茶色のバンドと白い斑(ぶちーもよう)が特長です。先が茶色のトンボは何種類かいますが、バンドになるのこの種類だけで見れば一発でわかります。 ☆赤トンボの仲間といっても、まだあまり赤くなりません。これから柿(かき)の実が色づくようになると赤くなります。とくにこのミヤマアカネはきれいな赤トンボになります。 自然のアルバム152 アオオサムシ☆マンガの神様といわれる手塚治虫(てづかおさむ)は、20世紀最大の偉大なマンガ家です。少年の頃は昆虫採集が大好きだったそうで、オサムシが大のお気に入りであり、自分のペンネームにしました。 ☆オサムシは種類も多く、いろいろな色のものがいますが、このアオオサムシがもっともふつうに見られるものです。町中や野山などどこにでもよくいますが、もともとは夜行性です。 ☆昼間も活動し、飛ぶことはできませんが、あちこちとよく歩き回ります。ミミズや昆虫などをよく食べます。落ち葉や石の下などによくかくれているので、一度見つけてみよう。 自然のアルバム151 ワレモコウ☆この花のえんじ色に見えるものは、花ではなく、がくとよばれるものです。バラ科ということですが、5の倍数ではなく、なぜかがくやおしべなどが4つです。 ☆4の倍数というのは、バラ科では、ちょっとかわるりものです。花は小さいものが集まっていて、上から順番に咲いていきます。花はスイカのようなにおいがするようです。 ☆この花は、昔から秋の風情(ふぜい)を感じさせる草花として親しまれてきています。和歌(わか)に歌われたり、生け花などでもよく用いられるそうです。 自然のアルバム150 チャワンタケ☆子どもはいろいろな不思議なものを探す天才です。身長が低く、それだけ地面に近いこともあるのでしょうが、いろいろと報告してくれます。これは、キノコの仲間です。キノコはどこかユーモラスですね。 ☆このキノコは、おちゃわんのような形をしているので、チャワンタケというそうですが、いろいろな種類があり、分類はむずかしいようです。 ☆私の持っているキノコの図鑑を見ても、ヒイロチャワンタケ、オオチャワンタケ、アラゲベニチャワンタケなどありました。しかし、どれもちがうようで、もっとくわしい図鑑を見ないとわからないみたいです。 自然のアルバム149 虫の食べたあと☆この写真はコナラの葉っぱです。よく見ると、この前のクズの葉っぱと同じようです。これも何かの生き物が食べたあとなのでしょうか。また、このきれいに切られたのはなぜでしょうか。 ☆すぐに答をだしてはおもしろくありません。自分でいろいろと考えてみてください。生き物のいろいろなようすを見て、ふだんとちょっとちがうことや、変化している所を見つける楽しさを味わってほしいと願っています。 ☆まん中の葉っぱをよく見てください。3ヶ所が丸く切られているのがわかりますか。これはハキリバチというハチのしわざです。この葉を切りぬき、竹の筒につめて、巣づくりに使ったようです。 自然のアルバム148 白いヒガンバナ☆ヒガンバナといえば、赤と決まっていますが、中には写真のように白いヒガンバナもあります。シロバナマンジュシャゲともいい、また、リコリスともいいます。このリコリスとはヒガンバナの学名です。 ☆どうして白いヒガンバナがあるのかいろいろと調べた結果、ヒガンバナとショウキズイセンの雑種(ざっしゅ)だそうです。あまりどこにでもあるものではないようです。 ☆生き物の世界では白化品(はっかひん)といい、色素(しきそー色のもと)がないものもたまにあります。ウーパールーパーや白いヘビなども白化品の例だといわれています。 自然のアルバム147 ヒガンバナ☆ヒガンバナという名前のほかにマンジュシャゲとも言われています。また、この他にもユウレイバナ・テンガイバナなど地方の方言があり、その数は500をこえるそうです。 ☆根にリコリンという毒(どく)がありますが、昔、飢饉(ききん)の時には、その毒を水にさらして捨てて、食べたとも言われています。遠い昔に中国から来た植物だそうです。 ☆田んぼなどに多いのは、あぜをくずしてしますモグラよけのために植えたようです。またお墓に多いのは、野生動物から死体を守るために、ヒガンバナの毒を利用したようです。 恩方第二小学校の校庭にも咲いています。どこでしょうか。探してみてください。 自然のアルバム145 虫の食べたあと☆左に4枚の写真があります。左上のものはふつうのクズの葉です。ほかはどれもいろいろな虫が葉っぱを食べたようすがわかるものです。生き物そのものでなくても、その生きていたようすを知ることは楽しいことです。 ☆左下と右下に☆型のようなものがありますが、これは、クズノチビタマムシが葉の中身を食べたあとです。ハモグバエなどと同じ字書き虫の仲間のようです。 ☆右上のクズの葉はまわりが食べられたあとが見られます。これは、コフキゾウムシのしわざではないかと思われます。虫や花を観察する他に、このような虫とのかかわりを調べるのも楽しいです 自然のアルバム145 ささないハチ☆あ!ハチだ。そんなにハチをもってもだいじょうぶですか。さされていたいですよ・・・ところが、心配はいりません。私は、ぜったいにハチにはさされません。 ☆というのは、なぜでしょうか。考えてみてください。答えは、このハチはオスだからです。メスはさしますが、オスはさしません。セミのメスがなかないのと同じです。 ☆では、どうしてでしょうか。それは、オスにはハリがないからです。でもよく見ると、さすようなかっこうをしていますね。これは、おどかしのためです。メスのようにさすまねをしているだけです。 |