校歌

八王子市立由木中学校校歌

作詞 高麗弥助 作曲 道家弘子  こちらをクリックすると楽譜が表示されます

朝空の光まどかに 晴れ渡る緑の丘に 学舎の窓辺はるかに
柚子の実の香りも高し 呼び交(かわ)すこだまも楽し そびえたつ富士の嶺白し
うちたてよ郷土の文化 火と燃えよ明日への希望 新しき真理を求めて
はらからの集える庭に 友若く意気にこぞりて いざ共にはげまし行かん

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◇校歌というと、元気なメロディーで、最後に「われら〜」といった学校名が入っているものが多いですが、由木中学校の校歌は、とてもきれいなメロディーで歌詞に学校名を入れないおしゃれな作りです。

校歌制定式典の日の思い出
                    第10回生  伊藤 よね子(旧姓)

昭和三十一年十二月十四日、朝空は青く澄み渡っていた。その年の五月に制定されたばかりの、真新しい校旗が高く空に光ってなびいていた。校長先生をはじめ各先生方ご来賓の方々が皆、正装なさって緊張した面持ちで見守っていらした。全校生徒はいつもよりきちんと整列し、校庭の後方には一般の方々、由木小学校の生徒達が椅子持参で並んで見学していた。ご挨拶やら祝辞が述べられた後、ブラスバンドが祝典に参加し、生まれたばかりの由木中の校歌を、高らかに演奏し乍ら校庭を何周かしました。その演奏は由木村の山々にこだまして、まさに郷土の文化が花開いてゆく様な、力強く明るく、希望に満ちたものでした。ブラスバンドが終わり、私は音楽隊の隊長さんに花束を贈呈しました。その後、作曲された道家先生の指揮で校歌を斉唱しました。
心を込めて力の限り太陽に向かって歌いました。歌い終わった時感激で体が震えました。待ちに待った校歌がやっと出来たのです。この時の喜びと感動は生涯忘れることは出来ないでしょう。長い由木中の歴史の中でこの時期に在籍し、この様に校歌との関わりが持てたことを感謝すると共に誇りに思います。この校歌は当時由木中の音楽担当道家弘子先生作曲、由木西小学校高麗弥助先生作詞です。お二人の先生が心魂傾けてお作り下さった事でしょう。由木中にふさわしく素朴で品性のある詞、やさしさと力強さを秘めた曲、この校歌は未来永劫生徒たちの心の支えとなって歌い継がれて行く事でしょう。柚子の実は目だたないけれど香り高く素朴で味わいのある実です。しっかりと由木中学校が健全な母校として発展されます事を心から念じて止みません。

平成八年十二月十四日

創立五十周年記念誌より